春野行政書士事務所の
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2022.9.8
突然、相手保険から打ち切られた!
交通事故被害者請求専門、春野行政書士事務所の春野です。
事故をして、負傷。医師のいう通り、しっかりとリハビリをしているだけだったにもかかわらず、いきなり、相手保険会社から対応を打ち切られることがあります。
実際、ここから弁護士や行政書士など、事故専門家に相談することになるケースが多いです。
どのように対応したらよいのでしょうか?
なぜ打ち切りをしてくるのか?
相手保険会社が治療費など損害賠償をするということで安心していたのに、いきなり打ち切りをしてくることは、本当によくあるケースです。
でも、被害者が想像しているよりも、ずっと早く打ち切りをしてくることもあります。
それはなぜでしょうか?
いくつか理由が考えられます
相手保険の独断による打ち切り
保険会社は、打撲や捻挫の場合、長くても6ヶ月程度しか治療対応してくれない、というのをご存知のかたも多いです。
それよりも短い期間で打ち切られることもあるのですが、これは痛み等の症状を視覚化できないために、どうしてもどこかで線を引かざるを得ない、ということになります。
もし、仮に打ち切らないとなると、永遠に支払うことになってしまいますからね。
打撲や捻挫は、レントゲンをとっても、MRIをとっても、何も写らないので、詰まるところ、「事故があったのだから、痛いのだろう」、という考えの前提で対応していることになります。
そもそもの対応のきっかけが「だろう」ですから、打ち切るときも同じです。
保険会社の独断で、もっというと担当者のさじ加減で、決めざるを得なくなります。
その結果、担当者によっては、極端に短くなることがあるのです(稀に、極端に長くなることもあります)。
相手保険会社の「正義感」による打ち切り
もっと短い期間で打ち切られた経験がある方もおられます。
例えば、一ヶ月まで、とか、事故から2週間まで、といった具合です。
少し詳しい方であれば、相手保険会社は任意保険会社で、最終的には自賠責保険が最終的には支払うのだから、どうしてなのだろうと不思議に思うかもしれません。
こんなときに考えられるのが、「そもそも保険支払いをすべきではない」と保険会社が考えているケースです。
代表的なのは、物損の損害が非常に軽微な場合です。事故の中には、当たったことは当たったが、モノの損害がほとんどないような事故もあります。警察官ですら、当人らの説明をうけないと、どこが傷かすらわからない、みたいなケースです。
こんな事故の被害者が、通院をすぐに開始、おまけに「痛い痛い」と言っていたら、どうなるでしょうか?
もしその事故の加害者だったとしたら、「この人、ちょっと怪しい…」と思われるのではないでしょうか?
全く同じことが任意保険会社にもいえます。
保険会社は、必ず被害者のモノの損害も確認していますので、物理的な衝撃がどれくらいだったかについてもある程度予測できます。
「そもそも支払うこと自体が、保険の制度に照らし合わせて、おかしいのではないか。もしかすると保険金詐欺なかもしれない」という損保担当者なら持っているべき正義感を基に、対応を考えるということです。
保険金詐欺は、れっきとした犯罪です。
しかし、保険会社としても「絶対にケガはしていない」と証明するのも難しいですから、1ヶ月などの短い期限条件をつけて対応することがあります。
主治医が保険会社に有利な意見を持っている場合
打撲や捻挫は、レントゲンを撮っても、打撲痕や捻挫痕が写っているわけではありません。
だからといって、保険会社としても、あまりに乱暴に打ち切ることもできないので、被害者の診療にあたる医師に調査をすることがあります。
調査といっても、やはり特に何も証拠はないのは、保険会社としてはわかっています。
実は、本当の目的は「主治医が、保険会社寄りの意見を持っているかどうか」を確認することにあります。
被害者本人に寄り添ってくれる医師が多いのは多いですが、中には「打撲や捻挫なんて、放っておけば治る。いちいち病院にくるほどでもない」と本音では思っている医師もおられるのです。
そういう医師からは、「大したことがないケガですね」のような発言が聞かれることもあり、こうなれば、その調査の直後に、保険会社が早々に打ち切ってくることになります。
打ち切られたときに、専門家に相談する
上記のように、早々に打ち切ってきた場合には、被害者側にできることは、やはり専門家に相談することが必要だと思います。
「納得いかない。通院させろ!」と強引に交渉しても、ほとんど意味がありません。保険会社には響きません。
時間が経てば経つほど、対応が遅くなり、打つ手がなくなることもありますので、迷う前にお近くの専門家にご相談ください。
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