春野行政書士事務所の
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2022.10.12
弁護士特約が無ければ、八方塞がりか?②
ここ10年ほどで、弁護士数がかなり増加してきているという前回に続き、弁護士特約についてもう少しお話します。
弁護士数が急増する前は、弁護士特約があまり認知されていなかった、と述べました。
急増してから、その状況は一変します。任意保険会社への弁護士特約の請求が増加していくのです。
理由は、わざわざ説明するまでもないでしょう。
特に新しい弁護士が、交通事故案件を積極的に引き受けて、その費用を保険会社に請求するケースが増加していったのです。
弁護士特約がよく利用されるようになる前の時代から、弁護士は交通事故の専門家ではありましたが、損害賠償額がそれほどおおきくないと見込まれる案件、特に後遺障害が無い案件になると、それほど「乗り気ではない」事務所があったようです。
弁護士特約がついていないと、被害者本人の賠償金から、報酬をもらわなければならないので、ある程度の金額にならないと、引き受けられないという理由もあるでしょう。
それが、弁護士特約がついていれば、被害者本人が支払うものを、すべて保険会社に請求できますので、極端な話として、損害賠償額が1円でも増加する交渉をするなどの成果をみせられれば、一定の弁護士報酬を獲得できることができるようになったのです。
弁護士業界の競争が厳しくなるなかで、交通事故にあまり関心がなかった弁護士事務所でも、積極的に引き受けるようになったのは、このような背景があったからでした。
そして、先程も述べたように、今まで見向きもされなかった「後遺障害なし」案件も、引き受ける事務所も増えてきたようです。
ここまで、説明したところで、ようやく本題です!
「ということは、弁護士特約がついていない案件なら、引き受けてもらえないのか?」「弁護士特約がついていないなら、八方塞がりか?」
これについては、次回お話します。
春野行政書士事務所 代表 春野