後遺障害申請専門、行政書士の春野です。

前回に引き続き、自賠責の治療費がなぜ高額なのかについてもう少しだけ書きたいと思います。

前回は、基本的に自由診療であるがゆえに高額であることと、１点が１０円ではなく２０円で計算されるがゆえに、治療が高額になりやすいことを述べました。

もう一つ理由があるとすれば、健保や国保を使用した場合の治療内容が変わる可能性があるということです。

健保や国保の社会保険では、適応になる治療とそうでないものがあるからです。社会保険を利用するためには、治療における様々な制約を受けるということですね。

例えば、レントゲンを撮影できる枚数にも、社会保険が利用される場合には、大きな制約を受けます。社会保険なら同じ部位に対して２方向しか撮影できなかったとしても、自賠責保険（自由診療）ではそのような制約なく、さらに複数枚撮影することができます。

もちろんこれはあくまで一例で、社会保険にはこれ以外にも細かな規定がたくさんあります。

自由診療だから当然といえば当然ですが、急な事故で負傷した被害者が、国が定めた治療の制約を受けてしまうことがない、という意味においては、自由診療が選択できる自賠責保険は優れものだということができるでしょう。

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