春野行政書士事務所の
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2022.9.12
相手保険からの打ち切りをなんとかできないのか?①
後遺障害異議申立て事務所の春野です。
相手保険からの打ち切りの理由について前回お話しました。
では、まだ「痛みが強い、治療をしたい」という場合に、どうしたら良いでしょうか?
といっても、次の2つの方法を考えてみましょう。
①シンプルにお願いしてみる!
相手保険の担当者と、電話で話して、「もう少し治療を続けさせてくれないか」と交渉することです。
交渉というと、すごく堅くて難しい感じがしますよね。
なので、「お願いする」くらいのほうがわかりやすいかもしれません。
ご自身の状況をきっちり説明し、主治医が見方にたってくれているのなら、主治医の意見を聞いてみるようにお願いしてみると、意外に少しの期間であれば、延ばしてもらえることもあるものです。
②弁護士に依頼する
交通事故の世界では、近年特に、弁護士に依頼するという方法も、身近になりました。
その背景は何と言っても、「弁護士費用特約」(名称は各社異なります)がポピュラーになってきたからに他なりません。
被害事故に遭った時に、交渉を弁護士に依頼することができるというものです。
弁護士費用特約は、保険使用したとしても次年度の保険料に影響を与えないですから、付帯されているのであれば使うようにと、ご自身側の保険会社から案内されることもあるようです。
どちらにもメリット・デメリットがある!
「弁護士特約がついていて、弁護士に依頼する」デメリットなんて、あるのか、と表題を見て思われたかもしれません。
実は、あるのです。これらどちらの方法にもメリット・デメリットがあるのです。
「弁護士に依頼する」メリット・デメリット
「弁護士に依頼すれば、もう安心。弁護士からの交渉であれば、保険会社もビックリして、治療継続を認めてくれるだろう。」
どなたでもこのように考えるのも無理はないかもしれません。
なんといっても、泣く子も黙る「弁護士」資格ですから。
しかし、事故解決の現場では、弁護士先生を間に入れたからといって、必ずしも思ったように事態が進むわけではありません。
なぜでしょうか?
それは、保険会社は、被害者を単に威圧するため、もしくは素人だからと甘く見ているために、打ち切りの話しをしているわけではないからです。
確かに、保険会社の担当者と話していると、「どこか舐められている」ように感じることもあるかもしれません。腹がたちますよね。
しかし、だからといって、担当者は、打ち切りのときに、実は被害者が無知であることを利用することは特に考えていないです。
むしろ、打ち切りの理由としては、単に「保険会社からみて、もう治療が必要でないと考えたから」とか「もう治療の効果が薄いと考えているから」に他なりません。
弁護士さんが途中で、被害者の代理人になったとしても、その意見については、特に変わりがありませんので、「弁護士さんが入ったから」という理由のみで治療が長くなることは、ほぼありません。いや、私自身は全くないと考えています。
では、メリットはどこにあるでしょうか?それは、やはり相手の保険会社との直接の話しをしなくてよくなることにあると思います。「話をすると、イライラするので、声も聞きたくない」というような方であれば、弁護士さんに依頼することでホッとする気持ちにもなります。
デメリットは、先にふれましたが、治療が延びるという、おそらく一番期待している効果はほとんどない、ということです。
少し長くなりましたので、「自分でお願いしてみる」ことのメリット・デメリットについて、次回触れたいと思います。
後遺障害異議申立て 春野行政書士事務所